2018卒は売り手市場だったのか

 

2018卒は売り手市場だったのか
よくニュース等で2018卒は売り手市場であることが報道されています。
また、就活サイトのアンケート結果では多くの人が今年は売り手だったと思うという回答をしています。
就活サイトが求人倍率を出していたのでそれについて書きたいと思います。

 

ニュースにもなりましたが、求人倍率はなんと1.78倍だったそうです。
内定数はもっとある可能性を考えると、一人二個内定をもらえるくらいです。
逆に言うと、企業が欲しい人数の半分しか人が集まらないということです。
すごいことですね。

次に企業規模ごとの求人倍率をみてみましょう。
従業員規模    2017年卒 2018年卒
300人未満    4.16倍 6.45倍
300~999人   1.17倍 1.45倍
1000~4999人  1.12倍 1.02倍
5000人以上   0.59倍 0.39倍
従業員の人数だけでは何とも言えませんが参考にはなりますね。
300人未満の求人倍率が極端に高いです。
その反面、規模の大きい会社はかなり低いです。
それでも4割弱です。大手病でも4割の人は成功すると考えると低くはないのかもしれません。
今年は大手志向の人が多かったそうです。そりゃあ、あれだけ売り手市場だのなんだの言われれば大手狙いたくなりますよね。
でも実際は大手の求人が多くなったわけではありません。むしろ少し少なくなっています。
結果として倍率が上がってしまいます。
メディアのせいで学生が無駄に苦しむことになりましたね。
ちなみに、1000人以上の企業の求人倍率は0.71倍で2013年以降では最低です。
2010年や2012年は0.55倍、0.65倍でしたので、それよりは簡単ですが、売り手かといわれると疑問です。

求人倍率を上げているのはどこなのか気になって調べてみました。
上記のデータから300人未満の企業が求人を出しまくってることはわかります。
就活サイトの統計では業界を建設業、製造業、流通業、金融業、サービス・情報業の5つに分けています。
金融業、サービス・情報業は年々厳しくなっています。金融に至っては0.19倍です。
その反面、建設業、製造業、流通業が求人を出しまくっています。建設は11倍だそうです。
これだけのデータからは何も言えないですが、例えば従業員が100人にも満たない建設業が求人を出しているからって大卒の人が入りたいと思いますかね?
  行きたくない業界は人それぞれですが、私は介護、警備、タクシー、ホテル、引っ越し、派遣、飲食、学習塾などなど行きたくない業界はいくらでもありました。
これらに行くぐらいなら一年間勉強して公務員になろうと思っていました。
こういったところが求人出しまくってるのではと勘ぐってしまいます。
人手不足は労働環境や待遇を改善すれば解消されます。
利益が足りなくて改善できないならビジネスとして失敗です。
就活性としては関わりたくありませんね。